【キングダム】王翦(おうせん)『戦わないけど中華最強の将軍 !? 』

   


 

人気絶頂の漫画キングダム、現在は趙(ちょう)の国門である列尾(れつび)を攻めていますね。

城壁の上にバジオウ、そして山の民たちが登り、大暴れしています。そして、ついに城門が開き、そこに飛信隊(ひしんたい)が突撃しているという状況です。

このまま、列尾(れつび)は、陽端和(ようたんわ)が言っていたとおりに、半日で落ちてしまうのか?

そして、ここまで読んできて、かなり不思議なことに気が付きます。まったく自分の軍を戦わせない王翦(おうせん)です。

 

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王翦が戦わない理由は史実にあった!

 

キャプチャ

http://www.nhk.or.jp/anime/kingdom2/

 

咸陽(かんよう)を出陣してから、王翦(おうせん)を総大将とする秦(しん)の軍は、王翦(おうせん)の軍だけ戦っていませんね。

最初に戦ったのは桓騎(かんき)の軍団でしたが、その後王賁(おうほん)の玉鳳隊(ぎょくほうたい)や、蒙恬(もうてん)の楽華隊(がくかたい)、そして、列尾(れつび)では楊端和(ようたんわ)の山の民軍団と飛信隊(ひしんたい)の連合軍が戦っています。

列尾(れつび)は趙(ちょう)の国門で、秦(しん)の函国関(かんこくかん)に相当する要所と思われます。

そんな重要な場所である列尾(れつび)に、王翦(おうせん)の配下の者たちは、攻城戦の準備をはじめようとしますが、それを制してまで、山の民と飛信隊(ひしんたい)だけに、攻城戦を命令しています。

まるで、おのおのの軍勢の力量を試しているように思えませんか?

それとも、王翦(おうせん)は、李牧(りぼく)の率いる趙(ちょう)の本軍との戦いを想定して力をため込んでいるのでしょうか?

今まで、秦(しん)の軍が戦いを優位に進めているのは、敵に混乱を起こさせる作戦が上手くいったのと、運よく北からオルドが攻めてきたからであり、李牧(りぼく)が周りの趙(ちょう)の軍勢を集結させて迎撃をはじめるまでの優勢な戦局と言えるのではないでしょうか。

だからこそ、王翦(おうせん)は自分の軍にダメージを受けさせないように体力を残させて、来るべき李牧(りぼく)との決戦に備えているのだ、という見方ができます。

しかし、それだけでしょうか・・・?

今回の趙(ちょう)攻めは速攻戦だけに、それだけの目的で王翦(おうせん)の軍のみを温存するのは、運よく有利に戦局を進めているのですから、ここで得た時間の優位性を有意義に使っているとは思えません。

 

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王翦の策略は史記に隠されていた!

 

王翦(おうせん)の不自然な自軍温存の策略は、史記の記録を見ることによって読み解けます。

以下「史記」から抜粋。

 

紀元前236年、王翦(おうせん)は、桓騎(かんき)・楊端和(ようたんわ)らと趙(ちょう)の鄴(ぎょう)を攻めて先ず九城を取る。王翦(おうせん)は一人で閼与(あつよ)などを攻め、それから兵をあわせて一軍とした。将軍になると18日間で軍中の斗食(としょく:年俸が百石に満たない下級属吏)以下の功労のない者を帰還させ秦軍を凡そ五分の一に減らして精鋭揃いに編成し直した。そして、それまで落とせなかった鄴(ぎょう)などを落とした。

 

「史記」の記述を見ると王翦(おうせん)は、とことん自分の軍を温存し、閼与(あつよ)から自軍を動かします。

その後、楊端和(ようたんわ)、桓騎(かんき)の各軍をひとつにまとめ、18日間の間で、手柄の無かった兵は帰還させ、精鋭揃いの5分の1の兵だけにしています。

なるほど!見えてきましたね。漫画キングダムの王翦(おうせん)は、今後の鄴(ぎょう)攻めで、李牧(りぼく)と戦うために、各部隊を戦わせて、精鋭の者を見定めているのでしょう。

時折、描かれている王翦(おうせん)の顔の描写は、無言のまま今後の展開を間接的に表現させるための伏線となっていたわけですね。

 

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すでに鄴攻めの仕込みをしている王翦

 

こうして史実をもとに考察してくると、王翦(おうせん)にとっては、趙(ちょう)との戦争はすべて想定内のことであり、最終決戦で李牧(りぼく)と戦うことになるであろう鄴(ぎょう)攻めの戦いにおいて「さてさて、誰を残すかな?」という品定めをしているだけのように思えてきます。

これまでの王翦(おうせん)戦い方も、ここからの戦い方も、あくまで最後の鄴(ぎょう)攻めのための兵を選抜するためのただの品定めの戦いであったとは、王翦(おうせん)のミステリアスな知力のすごさが垣間見えます。

 

まとめ

 

王翦(おうせん)は史実的に見ても英雄的な名将であり、その歴史上の扱いは白起(はくき)に勝るとも劣りません。

そんな歴史に名を残した将軍をさらに引き立たせるとすれば、趙(ちょう)の攻略戦を李牧(りぼく)との最終決戦の他は、あくまで精鋭軍の兵を選抜するための品定めの場とした方が、そのミステリアスなキャラクターが際立って見えます。

これからのキングダムの展開でも王翦(おうせん)は、部下的立ち位置にある将兵たちを戦わせるだけ戦わせ、本物かどうかの価値を見定めてた上で、さらに、戦いを通して兵をしごくというほったらかし戦略を重ねていくことでしょう。

そして、李牧(りぼく)と戦うときには、王翦(おうせん)の軍と桓騎(かんき)、陽端和(ようたんわ)の三軍の精鋭だけを残し、立ち向かっていくことになりそうです。

このシーンが、迫力のある描写でバシッと描かれるとするならば、漫画キングダムは今までよりもさらにおもしろくなりそうですね!

 

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